サイトを訪れたユーザーにより訴えかけることのできるコンテンツとはどのようなものなのか。Webに適した文章の書き方をはじめ、Webコンテンツの企画、編集まで、幅広くご紹介します。
2006年11月22日
自らの文章力を試してみる
自らの文章力に対する疑念
Webライターという仕事をしていると、当然のことながら日々たくさんの文章を書きます。ただずっと文章を書き続けていると、はたして自分が書いている文章は、分かりやすいのだろうか?きちんと伝わる文章なのだろうか?という思いが生まれてくることがあります。もちろん、社内チェックやお客様のチェックを経て文章は公開されるので、最終的にはお客様のご要望に応える文章、読者の方に伝わる文章になっていると信じています。しかし、文章にはなにぶん「これが正解!」というものがないだけに、やはり前述したような、自らの文章力に対する疑念がなくなることはありません。
他の方の文章を読む
そこで必要なのが、やはり勉強です。ただ勉強といってもかしこまったものではなく、他の人が書いた文章を読むだけでも、すごく参考になります。日々情報収集のために読んでいる雑誌や新聞、情報サイトも、ちょっと意識して読むだけで、自分の知らない表現や言い回しの宝庫であることに気がつきます。
Wikipediaで文章力をチェック
また、最近おもしろかったのは、Wikipediaへの投稿です。多くの方はご存知かと思いますが、WikipediaというのはWikiというツールによって作られたインターネット上の百科事典で、誰でも投稿、編集できるというのが大きな特長です。普段からWikipediaをよく読んでいたのですが、ある日、本当に軽い気持ちであるサッカー選手について投稿しました。すると、あっという間にその投稿に対する編集、加筆が他の読者から行われ、みるみる文章が変わっていきました。そうした編集、加筆の中には表現方法として参考になるものも数多くありました。
このように、Wikipediaを利用することで、他の方の文章を読むだけでなく、そこから一歩踏み込んで、他の方に自分の文章を読んでもらう、修正、編集してもらうということが可能になります。みなさんもぜひ、ご自分の文章を試してみてはいかがでしょうか?自分の中にはない表現方法が見つかるかもしれません。(渡辺)
コメント
はじめまして。興味深く共感しながら拝読しました。
ところで自分の文章をWikipediaで他人に修正・編集してもらうというのは、ある程度偶発的な要素も絡んでくるのではないでしょうか。またそのために無理に何かの記事を書くというのも、方法論としては幾分不健康な気がします。
私自身も、煮詰まった文章を人さまに添削推敲してもらいたい欲求は止め難いものがあり、非営利・相互扶助を前提とした、web上での推敲コミュニティのようなものを、常日頃夢見ています。
ただそうした場合、会員個々人の一定水準の文章力をどうやって確保・証明するのかという問題、また文体の好みや相性・得意分野などの問題、それから推敲の本質上、一般公開前に行う必要があるでしょうから、秘匿義務をどうするかという問題などなどが思い浮かんできます。
結局そういうことを勘案すると、相互扶助とは言っても、ある程度は排他的・クローズドな側面も否めないような気がします。
そういったコミュニティってもう既にあるんでしょうかね?
Posted by: 汗牛 : 2007年5月27日 05:11
汗牛さま、貴重なコメント、ありがとうございます。
おっしゃるとおり、Wikipediaへの投稿目的が「編集してもらうこと」になってしまっては、Wikipediaの趣旨からずれた、不健康な利用方法になってしまいますね。
もちろん私としても、決して編集してもらうことを目的としての利用をお勧めしているわけではございませんので、どうぞその辺はご理解ください。
ところで「推敲コミュニティ」。確かに守秘義務や文章力の担保など、解決すべき課題が山積みですが、魅力を感じます。ただし私の知る限りでは、やはりそのようなコミュニティは存在しません。
ありがとうございました。
Posted by: 渡辺 : 2007年5月29日 19:50