サイトを訪れたユーザーにより訴えかけることのできるコンテンツとはどのようなものなのか。Webに適した文章の書き方をはじめ、Webコンテンツの企画、編集まで、幅広くご紹介します。
2006年10月12日
「おいしい話」を引き出す技術
ライターにとって、取材技術はとても重要なスキルのひとつです。インタビューイーからよりおいしい情報を引き出せれば、それだけ価値の高い原稿を仕上げることができます。取材技術とは、欲しい情報を引き出すテクニックであり、また聞く(話させる)テクニックでもあります。これらのテクニックは、ライターの仕事現場だけでなく、生活の多彩なシーンで活かされることになるでしょう。
さて、有用な情報を上手に引き出すために、ライターが特に心がけているポイントが3つあります。
1)リサーチング
前提として、知らない領域のことを、知らないままでインタビューを行うことはできません。同じく、聞きたい領域についての知識が不足したままでは、より精度の高い情報を得ることはできないでしょう。入念なリサーチが、有意義なインタビューのカギを握ります。
2)仮説の設定
インタビュー前に、そもそもの趣旨やテーマを明確にしておきましょう、ということです。クエスチョンばかり投げかけたあげく、相手に「キミは、結局何が聞きたいの?」と心配されてしまう方は、特に注意してみましょう。
3)質問の構成
上手に話を引き出すためには、適切な順序に従って質問を投げかけなければなりません。順番に投げかける1~5の質問が、そのままインタビューイーの考えるプロセスに合致したような構成をあらかじめ考えておきたいものです。
おいしい質問とは?
最後に、よい情報を引き出すための適切な質問とは何か、ということについて考えてみましょう。よい質問をするためには、5W1Hの疑問詞を有効に使ってみることがポイントです。疑問詞を使うと、相手が「はい/いいえ」だけでは答えられない、つまり考えないと答えられない質問になります。そうすると相手はより多くを語ってくれますし、よりユニーク(独特)な情報が出てきやすくなるでしょう。
ビジネスシーンに、井戸端会議に、家族のコミュニケーションに。ライターの取材技術を、ちょっぴり役立ててみてください。(土居)